
VTIと並んでバンガードの人気ETFが今回取り上げるVYM。バンガードETFの中でVYMは長期投資する上では極めておすすめの一本です。
VYMとは?
VYMとはバンガード米国高配当株式ETFのティッカーシンボルです。
ベンチマークはFTSE ハイディビデンド・イールド・インデックス
大型株の中でも予想配当利回りが市場平均を上回る、高配当が予想される428銘柄で構成されてるETFです。アメリカを代表する大企業でかつ高配当が続いている企業に重点的に投資しています。
強いアメリカを牽引してきた企業の集合体に一括投資ができる。それがVYMです。
アメリカの高配当企業を自分で選定して購入するとなると、株式売買の手数料で結構持って行かれますが、VYMであればSBI証券のNISAを利用することで手数料なしで購入可能です。
構成銘柄は?
VYMの上位10銘柄とグループ別の構成比率をバンガードHPから引用します。

まずセクター別では生活必需品である消費財がトップであるということ。VTIは金融が20.3%とトップを占めていますが、高配当企業の割合としては生活必需品セクターの方が多いということが分かります。
上位10社、どの企業もアメリカを代表する超一流です。
このうち、マイクロソフト、エクソンモービル、ジョンソン&ジョンソン、JPモルガン、ウェルズ・ファーゴ、ジェネラル・エレクトリック、AT&T、プロクター・アンド・ギャンブル、ファイザーは世界の時価総額ランキングでベスト50位以内に入っています。アメリカを代表する企業というよりは、世界を代表する企業であり、それに一括投資しているのがVYMです。
VYMと上位5銘柄の過去10年のチャート見てみましょう。
- VYM 米国高配当株式ETF
- MSFT マイクロソフト
- XOM エクソン・モービル
- JNJ ジョンソン&ジョンソン
- JPM JPモルガン・チェース
- WFC ウェルズ・ファーゴ
引用元:Yahoo!Finance
VYMは青の太線です。
エクソン・モービルが足を引っ張っているように見えますが、エネルギーという特殊なセクターだけに仕方ないでしょう。
マイクロソフトが群を抜いていますね。マイクロソフトと言えばWindowsだけで儲けていると思いきや、多角経営をしておりサーバーやゲーム事業が売上の上位を占めています。なお、アップルはiPhoneが売上の68%、グーグルは広告事業が90%を占めています。(ZDNet Japanより)
資金に余裕がある方は、VYMを購入するより個別にVYMの中でもさらにパフォーマンスが高い銘柄を選別して買うのもアリですね。私は貧乏なのでVYMを淡々と積み立てようと思います。
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VTIとのパフォーマンス比較
VYMとよく比較されるのがVTIバンガードトータルストックマーケットETFです。VTIはアメリカ市場に上場する企業のほぼ全てに投資しています。
構成としては金融セクターがトップで20%を占めています。(↓↓VTIの構成銘柄)VYMは消費財の比率が多いため、暴落時の下げ幅が小さいのかなと思い、リーマンショック時の下げ幅をVTIと比較してみましたが、差はほぼ同じようです。
引用元:Yahoo! Finance
一見すると過去10年パフォーマンスはVTIに差をつけられているように見えますが、配当とキャピタルゲインの再投資を含むと以下のとおりほぼ互角です。
過去10年のトータルリターン↓↓
- VYM 7.45%
- VTI 7.69%
VYMの設定来のパフォーマンスは7.58%。長期投資の対象としては十分です。

気になる経費率と配当利回りは?
経費率は0.08%
2016年は0.09%でしたが、0.01%ダウン。バンガードは投資家思いですね。
なお、VTIは圧巻の0.04%なので少し劣りますが、0.08%は十分に安い!!あのニッセイ外国株式インデックスファンドが0.216%ですからね。
配当利回りは2.9%
これでも高い方ですが、以前は3%台を維持していました。今後に期待です。
なお、VTIは1.84%です。
まとめ
長期投資先の対象として重要なことは、
- 業界を牽引する大企業
- グローバル展開しているか
- 継続的に利益を計上しているか
- 株主に主眼を置いているか
- その国の経済成長は見込めるか(人口など)
であると考えています。
VYMは名前のとおり高配当銘柄ばかりであり、利益を株主にしっかりと還元しています。また、これらの企業はアメリカだけでなく、世界を代表する企業であり、グローバルに事業を展開しており、これらの企業が10年後、20年後に倒産している可能性は極めて低く、また仮に倒産したとしても428銘柄で構成されているのでリスクはかなり分散されます。後押しとして、アメリカの人口は今後も確実に増加します。
よって、VYMは長期投資の対象として非常にマッチしており、ほぼ確実に資産の増加を見込める銘柄と言うことができます。
これから長期投資をしようと考えている方はVYMも検討してみてはいかがでしょうか。
なお、参考までに、現時点(2017年8月)においてVYMの基準価額は極めて高い状態にあります。
まとまった資金を長期投資に回したい方は、一括投資ではなく、分散投資または下落を待ってから投資することをおすすめします。
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