iDeCoをこれから初める人はどの商品を選ぶべきか非常に迷うと思います。
なんと言っても、「60歳にならないと積み立てた金額及び運用益について受給することができない」というのが引っかかりますよね。
20代、30代の方がこれからiDeCoを始めるのであれば、受給開始まで20年〜40年もあることになります。
これは投資の世界では『長期投資』と呼ばれる運用期間です。
今日は、これから確定拠出年金iDeCoを始めようとしている20代、30代の方に向けて、商品を選ぶ際のポイントとおすすめの商品を紹介します。
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長期投資で押さえておきたいポイント
①長期に渡り経済成長が見込める国へ投資する
イギリス、ドイツ、アメリカ、日本、はたまたインド
「長期に渡り経済成長が見込める国」と言ってもなかなか検討がつかないと思いますが、経済成長を予測する指標として参考になるのが人口推計です。
人口増加が見込めない国は確実に衰退していきます。
このことは、内閣府のHPでも遠回しに明記されています。(お役所的言い回し)
逆に、
人口増加をすることが確実にわかっている国に投資すればよい
ということになります。
例えば、以下はアメリカの人口推計グラフで、左側が人口推計、右側が年齢別の人口推計です。
左側のグラフについて、赤は高位推計、青は中位推計、緑は低位推計です。要するに、基本的には青グラフが予測されるが、最大の伸びで赤、最低で緑ということです。
そう、アメリカは最低条件でも2050年前後まで人口は増加し続けるのです。
2050年といえば、今から約30年後。30歳でiDeCoに加入した場合は受給開始の60歳になっています。
では、日本はどうかというと、、
日本の場合は、高位成長をたどったとしても2075年付近まで人口減少が続きます。
同様に右側のグラフで分かるように、生産年齢人口も 減少し続けるのです。
このように、確実に人口が減少することが示されている国一本に対して、敢えてiDeCoを使って運用する必要はありません。
私は日本が好きですし、日本人として生まれたことを誇りに思いますが、愛国心だげで長期投資先として日本を選ぶのはやめておいた方がいいと考えています。
(短期・中期では日本へ投資することは推奨派です。)
【iDeCoに適したファンド】
30歳から始める場合、先進国株式インデックス系や米国株式系を選ぶほうが日本単体に30年も投資するよりリスクは断然低い。
高齢化と人口減少に突入し、長期では経済成長が見込めない日本に30年も投資するのはリスクが高い。#iDeCo #確定拠出年金— Amalfi (@money_Amalfi) October 2, 2017
②信託報酬が低い商品を選ぶ
信託報酬とは、投資信託の運用・管理に対して支払う手数料で、投資信託を保有しているだけで手数料を取られます。
長期運用するのであれば、信託報酬はとにかく安い商品を選ぶべきです。
例えば、信託報酬が0.5%と1.0%の商品を毎月2万円、20年間積み立てた場合を考えると、
信託報酬 | 信託報酬額 |
0.5% | 約53万円 |
1.0% | 約102万円 |
差額 | 49万円 |
信託報酬がいかに運用益に影響を与えるかお分かりいただけるかと思います。
iDeCoで運用すべき商品
長期投資で押さえるべきポイントは2つでしたね。
- 長期に渡り経済成長が見込める国へ投資する
- 信託報酬が低い商品を選ぶ
この2点を踏まえて、現在SBI証券と楽天証券にラインナップされている商品の中からiDeCoで運用すべき商品を厳選しました。
①SBI証券編
ファンド分類 | ファンド名 | 信託報酬 | おすすめ度 |
先進国株式 | ニッセイーDCニッセイ外国株式インデックス | 0.2268% | ◎ |
大和ーiFree NY・ダウインデックス | 0.243% | ◯ | |
新興国株式 | SBI-EXE-i新興国株式ファンド | 0.3794% 程度 |
△ |
先進国債券 | 三井住友ー三井住友・DC外国債券インデックスファンド | 0.2268% | ◯ |
ニッセイーDCニッセイ外国株式インデックスは、日本を除く主要先進国の株式に投資するファンドです。
先進国のうち、アメリカが60%以上を占めているので、文句なしにおすすめです。
大和ーiFree NY・ダウインデックスは、その名のとおり『ダウ・ジョーンズ工業株価平均』に連動した運用を目指すファンドです。
個人的にはS&P500に連動するファンドがあればそちらをおすすめしたいのですが、現状はライナップにありません。NY・ダウでもアメリカ経済の恩恵を十分に享受できるでしょう。
SBI-EXE-i新興国株式ファンドは、新興国株式に投資したいのであれば、SBI証券に限定せずiDeCo商品の中ではダントツでおすすめです。
まず、大体の新興国株式インデックスファンドでは韓国を組み入れていますが、本ファンドは韓国が対象外です。韓国の成長は期待できないので不要です。
また、新興国株式に投資するファンドとしては信託報酬が安く設定されています。
「おすすめ度」を△とした理由は、株式に対する法整備状況等を踏まえて新興国は先進国より劣るという点で△としています。が、おすすめの商品です。
三井住友ー三井住友・DC外国債券インデックスファンドは、日本を除く先進国債券に投資するファンドです。
安全に資産運用をしたいという方にはおすすめです。
なお、今人気なのはバランスファンドですが、国内株式(日本株)が組み入れられているので除外となります。
②楽天証券編
ファンド分類 | ファンド名 | 信託報酬 | おすすめ度 |
先進国株式 | 楽天・全世界株式インデックス・ファンド | 0.2396% | △ |
楽天・全米株式インデックス・ファンド | 0.1696% | ◎◎ | |
たわらノーロード先進国株式 | 0.2430% | ◯ | |
先進国債券 | たわらノーロード先進国債券(為替ヘッジなし) | 0.2160% | ◯ |
楽天・全世界株式インデックス・ファンドは、バンガード社が運営するETFであるVTに投資するファンドです。
組入れ国比率1位は米国で52.1%。2位は日本で8.1%となっています。
日本が2位という点からすると、『たわらノーロード先進国株式』の方が将来的なパフォーマンスは良くなると考えているため△としています。
楽天・全米株式インデックス・ファンドは、バンガード社が運営するETFであるVTIに投資するファンドです。
名前のとおり、米国市場のみを対象としたファンドで、米国株式市場の投資可能銘柄のほぼ100%をカバーしています。
S&P500に近い値動きをしており、楽天証券、SBI証券に限らず、全てのiDeCo商品の中でダントツにオススメです。という意味で◎◎評価にしています。
これからiDeCoを始める方は、楽天・全米株式インデックス・ファンドの一択でOKです。つみたてNISAもこの一択ですね。
【つみたてNISA】
つみたてNISAであれば、バンガード社のVTIを投資信託として発売している『楽天全米株式インデックスファンド』の一択です。長期で運用するのであれば、長期的に経済成長する期待値が高い国に投資すべきです。#VTI #つみたてNISA#楽天 #投資信託
— Amalfi@Crypto (@money_Amalfi) 2018年1月30日
たわらノーロード先進国株式は、日本を除く主要先進国の株式に投資するファンドです。
ニッセイーDCニッセイ外国株式インデックスと同様に、アメリカが60%以上を占めています。
たわらノーロード先進国債券は、日本を除く先進国債券に投資するファンドです。
この商品は為替ヘッジ「なし」と「あり」がありますが、為替ヘッジなしをおすすめします。
理由は、将来的には円安になる可能性が高いためです。
まとめ
iDeCoで運用するということは、NISA等と違い60歳までは払い戻し不可能です。
ということは、経済成長が見込めない国はできるだけ排除することが望ましいということになります。
経済成長は予測することは難しいですが、人口推計はほぼ確実に現在の予測通りの結果になることが過去の統計からも分かっています。
また、長期間運用するのにコストが高くてはせっかくの運用益が減る一方です。
これを踏まえると、
- 人口増加が継続し、今後も経済成長が見込める国
- 信託報酬が低い商品
を満たす商品が、20代、30代が選ぶiDeCoにふさわしい商品となります。
これからiDeCoに加入する方は参考にしてみてください!!
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今後の日本、アメリカの人口推計について、更に詳しくまとめています。人口推計的にはインド経済も加熱すると予測しています。
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